
警備員指導計画書の書き方|記載事項・作成手順・保存期間【2026年版】
警備員指導計画書の書き方|記載事項・作成手順・保存期間【2026年版】
警備員指導計画書は、警備員への実地指導の対象・内容・時期・担当を定める計画書であり、法令上は一律の月次作成期限まで定められていません。
実務では、教育計画書、教育実施記録、実地指導後の記録と混同しやすいため、最初に書類の役割を分ける必要があります。特に、社内で毎月作成する運用を採用していても、それを全国一律の法定期限と説明するのは適切ではありません。
この記事では、警備業法施行規則の位置付けを確認したうえで、対象者、現場、指導テーマ、担当者、実施時期、確認方法、変更履歴を整理する手順を解説します。実地指導後の記録と2年間の保存まで、一つの流れで確認できます。
警備員指導計画書とは

指導計画書の定義と作成責任
警備業法施行規則第66条第1項第4号は、営業所に備える書類として「警備員に対する指導に関する計画を記載した指導計画書」を定めています。警備業法第22条第1項は、営業所と取り扱う警備業務の区分ごとに警備員指導教育責任者を選任し、指導・教育の計画に基づく業務を担わせる仕組みです。
さらに、警備業法施行規則第40条第1号は、指導教育責任者の業務を、指導計画書の作成、計画に基づく実地指導、その記録の作成までと定めています。法令は対象者、テーマ、担当者などの個別欄を列挙していないため、これらは実地指導を確実に実施し、後から計画との対応を確認するための実務項目として設計します。
教育計画書・実施記録との違い
指導計画書は警備員への実地指導を計画する書類です。教育計画書は年度単位の警備員教育を計画し、教育実施記録は実際に行った教育の日時、内容、方法、対象者などを残します。それぞれの根拠と保存起点が違うため、一つの名称でまとめないことが重要です。
| 書類 | 主な役割 | 実施後の扱い |
|---|---|---|
| 指導計画書 | 実地指導の計画 | 実地指導の記録と対応付ける |
| 教育計画書 | 年度教育の計画 | 教育実施記録と照合する |
| 実地指導の記録 | 計画に基づく指導の事実 | 指導日、内容、担当を残す |
| 教育実施記録 | 年度教育を行った事実 | 対象者と確認付記を残す |
警備員の法定教育では教育の全体像を、警備員指導教育責任者の役割と選任義務では責任者の業務を詳しく確認できます。
指導計画書を作る手順

対象者・現場・指導テーマ・担当者を決める
指導計画書を作る前に、営業所、警備業務の区分、対象となる警備員、配属現場を確定します。同じ警備員でも、施設警備、交通誘導警備、雑踏警備など従事する業務が違えば、現場で確認すべき任務、資機材、事故時の措置も変わります。計画の主語を「誰に、どの現場で、何を指導するか」に置くと曖昧さを減らせます。
指導テーマは、現場の契約条件、配置場所、担当業務、過去の引継ぎ事項など、確認できる事実から選びます。担当者については、指導教育責任者が自ら行うのか、実地指導を担う者とどう連携するのかを明記し、計画の承認者と実施者を区別します。
- 営業所と警備業務の区分を確定する
- 対象警備員と対象現場を結び付ける
- 指導テーマと到達確認の方法を決める
- 実施担当者と確認責任者を明確にする
実施時期・確認方法・変更履歴を記入する
実施時期は、勤務開始前、配置変更時、現場条件の変更後など、実地指導が必要になる時点と結び付けます。法令本文に「毎月」「前月末まで」という一律期限はありません。会社が月次運用を採用するなら、法定義務ではなく社内管理の周期として規程に位置付けます。
確認方法には、現場での実演、口頭確認、資機材の操作確認など、テーマに合う方法を設定します。日程、対象者、現場、テーマを変更したときは、旧版を消して上書きするだけでなく、変更日、変更理由、承認者を残します。これにより、実施後の記録がどの計画版に基づくかを追跡できます。
実地指導後の記録と保存

計画と実施記録を対応付ける
警備業法施行規則第40条第1号は、指導教育責任者に、指導計画書に基づく実地指導と記録作成を求めています。実施記録には、対象警備員、実施日、現場、指導内容、実施者、確認結果を整理し、どの計画項目を実施したかが分かる識別情報を付けます。これらの個別欄は法定の全国共通様式ではなく、計画と事実を照合するための実務設計です。
予定日に実施できなかったときは、未実施のまま完了扱いにせず、理由と再設定日を記録します。計画と実績の差を残せば、対象者の漏れ、現場変更、担当変更を後から確認できます。口頭で修正した内容も、確定した計画版と実施記録の双方に反映させます。
| 段階 | 確認する内容 | 残す情報 |
|---|---|---|
| 計画 | 対象、現場、テーマ、担当、時期 | 計画版と承認者 |
| 実地指導 | 計画に基づく現場指導 | 実施日、実施者、対象者 |
| 実施記録 | 計画と実績の差 | 結果、未実施理由、再設定 |
| 保存 | 指導日ごとの期限 | 保管場所、削除予定日 |
この表は、警備業法施行規則第40条第1号と第66条第2項を、社内で確認しやすい工程に整理したものです。
実地指導日から2年間保存する
警備業法施行規則第66条第2項は、第1項第4号の指導計画書を実地に指導した日から2年間備えておくと定めています。作成日や年度末から一律に数えるのではなく、実地指導日を保存起点として管理します。複数回の指導に使う計画は、各実施日と保存期限の関係が分かるよう記録を結び付けます。
電子保存では、計画書、実施記録、変更履歴を同じ識別情報で検索できるようにします。警備業法施行規則第67条の条件に沿った電子記録への移行は警備業の法定書類を電子化する条件で整理しています。紙と電子が併存する期間も、正本の所在と保存責任者を明確にしてください。
警備HUBの元データで事前確認する

隊員・資格期限・現場情報を人が確認する
警備HUBでは、隊員マスタ、資格・検定の保有状況と有効期限、契約先、現場、配置情報を一元管理できます。指導計画を作る担当者は、対象者の所属、配置予定、現場条件、資格情報を画面で確認し、指導テーマを決める材料として利用できます。監査ログは、業務データの変更経緯を確認する用途に使えます。
警備HUBに指導計画書の自動生成機能や、指導テーマを自動決定する機能はありません。誰を対象に何を指導するか、資格や現場条件に照らして何を確認するかは、指導教育責任者などの担当者が判断します。
隊員・資格・現場情報を計画前に確認できる管理環境を検討する方には、警備HUBの資料をご案内しています。
よくある質問

指導計画書は毎月作成する義務がありますか
警備業法施行規則第66条第1項第4号は指導計画書の備付けを定めていますが、一律に毎月作成することや翌月分を前月末までに作ることは定めていません。警備業法施行規則第40条第1号は、計画書を作成し、それに基づいて実地指導し、記録を作成する流れを定めています。
会社が毎月の見直し日を設けることは可能ですが、それは社内運用として明示します。配置変更、現場条件の変更、新しい指導課題の発生など、実態に応じて計画を更新し、変更履歴を残すことが重要です。
指導計画書と教育計画書は同じですか
同じではありません。指導計画書は警備員への実地指導の計画であり、警備業法施行規則第66条第1項第4号に位置付けられます。教育計画書は年度ごとの警備員教育について、実施時期、内容、方法、時間数、実施者、対象範囲を記載する第5号の書類です。
保存起点も異なります。指導計画書は実地指導日から2年間、教育計画書は当該年度の終了日から2年間です。名称が似ていても、対象、実施方法、対応する記録、保存期限を分けて管理します。
警備HUBで指導計画書を作れますか
警備HUBは指導計画書を自動生成しません。隊員マスタ、資格・検定の保有状況と有効期限、契約先、現場、配置など、計画作成前に人が確認する元データを一元管理するシステムです。
指導計画の対象者、テーマ、実施時期、担当者、確認方法は、指導教育責任者などが会社の運用に沿って決定します。警備HUBのデータはその判断材料として使い、法定書類は別途作成・保存してください。
まとめ
警備員指導計画書は、警備業法施行規則第66条第1項第4号の備付書類であり、指導教育責任者が計画に基づいて実地指導し、その記録を作成します。法令本文に一律の月次期限はなく、会社独自の作成周期と法定義務を分けて説明する必要があります。
対象者、現場、テーマ、担当、時期、確認方法を整理し、計画版と実施記録を対応付けてください。保存は実地指導日から2年間です。元データ管理をシステムで支援しても、計画作成と実施確認は人が担います。
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指導計画に使う元データを整える
警備HUBは、隊員・資格・現場・配置・変更履歴を一元管理し、計画前の確認に必要な情報を探しやすくします。
監修:依田 尚人(警備HUB 開発責任者)。警備実務の専門家への取材・助言を経て警備HUBを開発し、その業務知見をもとに本記事を確認しています。
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