【2026年版】警備業の開業・認定申請の流れ|必要要件・費用・始め方を行政書士視点で整理
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【2026年版】警備業の開業・認定申請の流れ|必要要件・費用・始め方を行政書士視点で整理

2026年8月2日20分で読める

警備業は、都道府県公安委員会の「認定」を受けなければ始められません。法人登記や個人事業の開業届だけでは営業できず、認定なしに警備業を営むと警備業法違反として処分の対象になります。本記事は、これから警備会社を始める方に向けて「開業の全体像→4区分→必要要件→認定申請の流れ・費用・期間→開業後に必要な業務体制」までを、警備業法の規定にもとづき出典明記で一本に整理しました。費用の具体額は地域差があり一律には言えないため、区分・地域により異なる旨を前提にご確認ください。

警備業の開業とは(結論先出し+認定の定義)

結論から言うと、警備業の開業は「会社をつくること」と「認定を受けること」の2段階で構成されます。前者は法人登記または個人事業の開業、後者は公安委員会への認定申請です。両方そろって初めて、契約先に警備サービスを提供できます。

結論:警備業は公安委員会の認定なしには営めない(早見表)

警備業を営もうとする者は、都道府県公安委員会の認定を受けなければなりません(警備業法第4条)。認定は「人(欠格事由)」「体制(指導教育責任者の選任)」「営業所」などの要件を満たしているかを確認する制度で、許可と同様に営業の前提条件になります。

警備業の開業に必要な2段階(会社設立と公安委員会認定)を示した早見表
警備業の開業に必要な2段階(会社設立と公安委員会認定)を示した早見表
区分内容根拠・窓口
会社の設立法人登記または個人事業の開業法務局/税務署
認定の取得公安委員会の認定(必須)管轄警察署経由・警備業法第4条
営業開始上記2つがそろってから

警備員一人ひとりの就職や資格とは別に、「会社として警備業を営む資格」が認定です。最新の運用は各都道府県警の公示で確認してください。

無認定営業の罰則(100万円以下の罰金)と認定の位置づけ

認定を受けずに警備業を営んだ場合、警備業法の罰則の対象となり、100万円以下の罰金が定められています(警備業法第57条)。「先に受注して後から認定」という順序は取れません。認定はビジネスを始める前提であり、申請から認定まで一定の期間がかかる点も含めて、開業スケジュールに最初から織り込む必要があります。罰則の内容や適用は改正されることがあるため、最新は警察庁・各都道府県警の公示で確認してください。

警備業の4区分と自社が選ぶ業務区分

警備業務は警備業法上4つの区分に分かれます(警備業法第2条)。認定申請では、自社が行う区分を選んで届け出ます。複数区分を扱う場合は、それぞれの区分に対応した体制が必要です。

警備業の4区分(1号施設・2号交通誘導雑踏・3号輸送・4号身辺)を整理した一覧図
警備業の4区分(1号施設・2号交通誘導雑踏・3号輸送・4号身辺)を整理した一覧図

1号(施設)・2号(交通誘導/雑踏)・3号(輸送)・4号(身辺)の違い

区分主な業務典型的な現場
1号警備施設警備ビル・商業施設・工場の常駐
2号警備交通誘導・雑踏警備工事現場・イベント会場
3号警備貴重品・核燃料等の運搬警備現金輸送など
4号警備身辺警備要人の身辺保護

多くの中小警備会社は、施設警備(1号)や交通誘導・雑踏警備(2号)から開業するケースが見られます。自社が請け負う現場の種類に合わせて区分を選びます。

区分ごとに必要な指導教育責任者の考え方

警備員指導教育責任者は、扱う警備業務の区分に対応した資格者を選任する必要があります(警備業法第22条)。たとえば1号と2号の両方を営む場合、それぞれの区分に対応した指導教育責任者の選任が前提になります。どの区分で開業するかは、必要な有資格者の確保にも直結するため、事業計画の段階で決めておきます。

開業に必要な要件チェックリスト

認定の主な要件は「会社・営業所」「指導教育責任者の選任」「欠格事由に該当しないこと」の3つに整理できます。いずれも認定申請の前に整えておく必要があります。

認定要件の3本柱(営業所・指導教育責任者・欠格事由)を示したチェックリスト図
認定要件の3本柱(営業所・指導教育責任者・欠格事由)を示したチェックリスト図

法人登記または個人事業の開業と営業所の設置

警備業を営むには、事業主体(法人または個人事業)と、その活動の拠点となる営業所が必要です。法人なら法務局での登記、個人事業なら税務署への開業届を行います。営業所は認定申請にあたって所在地等を届け出る対象になります。営業所の要件の細目は地域により運用差があるため、最新は管轄警察署で確認してください。

警備員指導教育責任者の選任(常駐義務)

警備業者は、営業所ごとに、その営業所が取り扱う警備業務の区分に応じた警備員指導教育責任者を選任しなければなりません(警備業法第22条)。指導教育責任者は、講習修了などの一定要件を満たした資格者です。開業時点で有資格者を確保できているかが、認定取得の大きな分岐点になります。資格や講習の要件は各都道府県警の公示で確認してください。

欠格事由の確認

警備業法は、認定を受けられない欠格事由を定めています(警備業法第3条)。一定の刑罰歴や、暴力団員でないことなどが含まれ、これに該当すると認定を受けられません。法人の場合は役員も対象になります。詳細な欠格事由の範囲は条文・最新の公示で確認してください。

認定申請の流れと費用・期間

認定申請は、必要書類をそろえて管轄警察署を経由し、公安委員会に対して行います。認定までには一定の標準処理期間があり、申請後すぐに営業を始められるわけではありません。

管轄警察署への申請から認定まで(約40日)の手順

申請から認定までの標準処理期間は、おおむね40日程度とされています(各都道府県警の公示。日数は地域・受付状況により異なる)。この期間は受注・営業開始の前提として、開業スケジュールに組み込んでおきます。

認定申請から認定まで(申請→審査→認定証交付・約40日)の流れを示したタイムライン図
認定申請から認定まで(申請→審査→認定証交付・約40日)の流れを示したタイムライン図
  1. 必要書類を準備する
  2. 管轄警察署を経由して申請する
  3. 審査(標準処理期間 約40日)
  4. 認定証の交付・営業開始

「約40日」は標準処理期間の目安であり、補正があるとさらに時間がかかることがあります。最新の日数は各都道府県警の公示で確認してください。

申請書類と準備のポイント

申請には、認定申請書のほか、欠格事由に該当しないことを示す書類、指導教育責任者の資格を証する書類、営業所に関する書類などが必要です。提出書類の種類・様式は都道府県により細部が異なるため、管轄警察署や各都道府県警の案内で最新の様式を確認してください。手数料の金額も地域・改正により変わるため、本記事では具体額の断定は避け、申請前に窓口で確認する前提とします。書類作成の負担が大きい場合は、行政書士へ依頼する選択肢もあります。

開業後に必要になる業務体制(配置・報告・請求)

認定が取れて営業を始めると、次は日々の運営が課題になります。とくに「配置・報告・請求」は、受注が増えるほど手作業の限界が見えやすい領域です。開業の準備と並行して、運営の仕組みも設計しておくと立ち上げがスムーズになります。

開業直後につまずきやすい配置・報告・請求の運営

開業直後は、隊員配置をExcelやホワイトボードで管理し、上下番の連絡を電話で受け、報告書を紙で回し、月末に常駐・巡回・スポットが混在した請求を手集計する——という運用になりがちです。受注が増えると、配置のダブルブッキングや請求漏れといったミスが起きやすくなります。これらは「人の頑張り」ではなく、台帳の持ち方(仕組み)で構造的に減らせる領域です。経営全体の課題は警備会社の経営課題7つと改善策で整理しています。

開業直後の配置・報告・請求をExcel・ホワイトボード・電話・紙で分散運用する状態と、台帳一元化を対比したビフォーアフター図
開業直後の配置・報告・請求をExcel・ホワイトボード・電話・紙で分散運用する状態と、台帳一元化を対比したビフォーアフター図

最初から台帳を一元化しておくメリット(警備HUBの位置づけ)

契約先・現場・隊員・資格検定・配置・報告・請求が別々の台帳に分かれていると、転記や突合の手間が増え、ミスの温床になります。開業段階から一元化しておくと、後から分散データを統合する手間を避けられます。警備HUBは、契約〜配置〜報告〜請求を一つの台帳でつなぐCRM一体型の業務システムで、保有資格・有効期限を見える化して配置前に人が確認できる状態をつくります(Phase1)。

よくある質問(FAQ)

Q. 個人でも警備会社を開業できますか?

開業できます。警備業の認定は法人だけでなく個人事業主も対象で、欠格事由に該当せず、営業所ごとに区分に応じた警備員指導教育責任者を選任するなどの要件を満たせば、個人でも認定を受けられます(警備業法第22条)。ただし指導教育責任者の確保や欠格事由の確認は法人・個人を問わず必要です。詳細な要件は各都道府県警の公示で確認してください。

Q. 認定申請は自分で行えますか?それとも行政書士に依頼すべき?

自分で申請することも、行政書士に依頼することもできます。認定申請は本人が管轄警察署を経由して行えますが、欠格事由を示す書類や指導教育責任者の資格証明など必要書類が多く、様式が都道府県で異なります。書類準備の負担を抑えたい場合や本業に集中したい場合は、行政書士への依頼が選択肢になります。手数料・依頼費用の金額は地域・依頼先により異なるため、事前に確認してください。

Q. 開業から営業開始までどのくらいかかりますか?

会社設立(法人登記または個人事業の開業)に加え、認定申請後の標準処理期間として、おおむね40日程度を見込んでおく必要があります(各都道府県警の公示。日数は地域・受付状況により異なる)。書類に補正が入るとさらに時間がかかることがあります。受注のスケジュールは、この認定までの期間を前提に組むことをおすすめします。最新の日数は各都道府県警の公示で確認してください。

まとめ

警備業の開業は、会社設立と公安委員会の認定の2段階で進みます。認定なしに営業すると100万円以下の罰金の対象になり(警備業法第57条)、認定には欠格事由の確認・営業所の設置・区分に応じた警備員指導教育責任者の選任が必要です(警備業法第3条・第22条)。認定申請後は標準処理期間として約40日程度がかかるため、開業スケジュールに織り込んでおきます。費用や様式は地域・改正で異なるため、最新は各都道府県警の公示で確認してください。そして開業後は、配置・報告・請求の運営をどう設計するかが立ち上げの成否を分けます。台帳を最初から一元化しておくことで、受注拡大に伴うミスを構造的に減らせます。


監修:依田 尚人(警備HUB 開発責任者)。警備実務の専門家への取材・助言を経て警備HUBを開発し、その業務知見をもとに本記事を確認しています。

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